【牛乳の選び方】種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない人へ

レビュー

「牛乳に相談だ。」

このフレーズを覚えている
親世代の方も多いんじゃないでしょうか。
とても面白いCMでしたね。

で、何が言いたいのかというとですね…

牛乳に相談できるほど
牛乳のことちゃんと知ってますか?

スーパーでよく買い物するんですが
牛乳のコーナーに行くといつも迷うんですよね。
ね、これを見てくれているパパさん
ええ、ええ、よくわかりますよ。

陳列された牛乳
陳列された牛乳

種類多すぎ!

価格違いすぎ!

どれ選べばいいのよ?

安いのじゃダメなの?

なんでママさんたち
一番安いこれでもなく、あれでもなく
何も迷わず、その牛乳カゴに入れてるの?と

ママさんたちの知識ってすごいですよね。
野菜の選び方、牛乳の選び方。
魚が安くなるタイミング。
皆さん短時間でサクサク上手に買い物してます。

というわけで、自分自身が
牛乳に相談できるレベルに達しておらず
わからないことだらけだったので
違いを調べてみました。

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【牛乳の選び方】種類別

まず牛乳といっても大きくわけて
「牛乳」「加工乳」「乳飲料」の3つにわけられます。

さらにややこしいことに
「牛乳」は5つの種類にわけられます
もうこの時点で何がなんだかですよね。

この複雑すぎるジョブチェンジシステム。
とにかくややこしすぎて調べてもピンとこなかったので
自分で表を作って整理してみました。
(もし間違えてたら教えてくださいね)

牛乳の種類
牛乳の種類

順に説明していきますが
まず牛さんのお乳を搾ったものは牛乳とは呼びません。

「え?なんで?
 牛のお乳なんだから牛乳でしょ?」
って思いますよね。でも違うんです。

「生乳」

牛から搾った殺菌処理されていないものは
「生乳」と呼ばれます。

つまり牧場で
牛さんのお乳しぼり体験をして飲む→
=「生乳」を飲む

牧場で搾られた生乳→
運ばれて殺菌処理された物を飲む
=「牛乳」を飲む

ということになります。

ちなみに牛乳の種類に関しては
表面の「種類別」というところに
必ず記載があります。

どんな牛乳にもパッケージにちゃんと
明記されていますので確認してください。

「牛乳(成分無調整牛乳)」

明治おいしい牛乳
明治おいしい牛乳

・生乳100%を加熱殺菌してパックなどに詰めたもの
殺菌のみ、水や添加物が全く入っていないもの
・中身が偏らないように成分を均一化したもの


「牛乳」=成分無調整牛乳のことです。

ちなみに、牛乳は
高温殺菌と低温殺菌にわかれます。

高温殺菌(約120℃~150 ℃ で約3秒) ※各社違います 

殺菌:130℃ 2秒間
殺菌:130℃ 2秒間

いわゆるスーパーで見かける「牛乳」の大半がこれ。

例:「明治おいしい牛乳」「森永のおいしい牛乳」
  「雪印メグミルク牛乳」など

低温殺菌(約63℃~65℃で30分ほど)

低温殺菌牛乳
低温殺菌牛乳
殺菌:65℃ 30分間
殺菌:65℃ 30分間

低温殺菌は当然手間も時間もかかるので
通常の高温殺菌のものと違いがあります。

・タンパク質の熱変性が抑えられる
・牛乳本来の風味が残りやすい
・高温殺菌に比べて消費期限が短い
・価格が高い

低温殺菌する理由としては
牛乳を高温殺菌すると
タンパク質の構造が壊れてしまうから
壊れない温度で殺菌する。
ということらしいです。


たんぱく質というのは、アミノ酸が数多くつながったもので、ただ直線的につながっているだけではなく、そのつながりが、たがいにからみあって、立体的な構造をもっています。
熱変性というのは、熱によってこの立体構造が壊れてしまうことをさしています。

引用元: 東毛酪農業協同組合

例:タカナシ乳業「低温殺菌牛乳」

もちろん高温殺菌=悪いもの
というわけではありません。
栄養価そのものは差異はないそうです。

『殺菌方法による栄養成分変化については、差異は認められない。

引用元:一般社団法人日本乳業協会

「特別牛乳」

あまり聞きなじみがないかもしれませんが
限られた場所でしかつくることを許されていない牛乳です。

特に優れた飼育環境や特別な牛乳処理施設が必要とされ、日本全国に4か所(2018年10月現在)しか存在しない

引用元: Wikipedia

例:京都・クローバー牧場「特別牛乳」など

「成分調整牛乳」

まきばの空
まきばの空
成分調整牛乳
成分調整牛乳

生乳の一部(水分、乳脂肪分、ミネラルなど)を除去し
調整したものです。

例:森永乳業「まきばの空」

「低脂肪牛乳」

森永のおいしい低脂肪牛乳
森永のおいしい低脂肪牛乳
低脂肪牛乳
低脂肪牛乳

・牛乳の乳脂肪をある程度取り除いたもの
・脂肪分控え目、タンパク質やカルシウムなどは牛乳と同じ

・成分調整牛乳と似ているが主に脂肪を除去したもの
・乳脂肪分0.5%以上1.5%以下

例:「森永のおいしい低脂肪牛乳」「明治おいしい低脂肪乳」

「無脂肪牛乳」

小岩井 無脂肪牛乳
小岩井 無脂肪牛乳
無脂肪牛乳
無脂肪牛乳

・牛乳の乳脂肪を完全に取り除いたもの
・乳脂肪分0.5%未満

・タンパク質やカルシウムなどは牛乳と同じ

例:「小岩井 無脂肪牛乳」

「加工乳」

森永のおいしい無脂肪乳
森永のおいしい無脂肪乳
加工乳
加工乳

・乳製品と水のみ加えて良い
・牛乳にバターやクリーム、脱脂粉乳を加えて成分調整したもの

さて、ここであれ?と違和感を感じた方。
ちゃんとあとでそのことについてふれていますので
一旦そのまま読み進めてください。

例:「森永のおいしい無脂肪乳」

「乳飲料」

雪印メグミルク 特濃
雪印メグミルク 特濃
雪印 コーヒー
雪印 コーヒー

・カルシウムやビタミン、鉄分、コーヒー、果汁などを加えたもの
・乳製品からつくったもの
・乳固形分が3%以上

例:雪印メグミルク「特濃」
  昔でいうコーヒー牛乳
   (今は牛乳と表記できなくなったのでコーヒーミルクなど)

「牛乳」より安い理由

さて、牛乳よりも手間がかかっていそうな
「低脂肪牛乳」「無脂肪牛乳」のほうが安いのは
もちろん理由があるんです。

乳脂肪

生乳から「低脂肪牛乳」、「無脂肪牛乳」を
作るために除去された乳脂肪
これがバターやチーズなどの原料となります

つまり生乳からは
牛乳以外も作られているわけですね。

なのでバターやチーズとしても利益があるので
「牛乳」よりも安くなるわけです。

図:生乳からは牛乳以外の乳製品も作られる
図:生乳からは牛乳以外の乳製品も作られる

さて、調べていてツッコミたいことがありました。
ではそのあたりを詳しく書いていきたいと思います。

低脂肪牛乳と低脂肪乳は違う?

今回、牛乳を調べて最もややこしいと思ったこと。

表記がとにかくややこしい!!!
非常に紛らわしいんです。

さっきの表を見てもらればわかるように
低脂肪って名前についてたら
「低脂肪牛乳」を指すと思うじゃないですか

でも違うんですね、なんてややこしい…

低脂肪乳」という名の乳飲料
「無脂肪乳」という名の加工乳など

ナニコレ?どゆこと?
もうね、間違い探しみたいになってます。

これには理由がありまして
上の画像みてもらうと
栄養機能食品(ビタミンD)と記載がありますよね。
原材料のところをみてもビタミンDと書かれています。

牛乳の定義

何も加えていない、あるいは一部を除去。
足してはいけない

つまり、何かを加えたら、加工乳か乳飲料になるわけですね。

主な原材料も生乳ではなく、乳製品とあります。
なので、味は牛乳と近いものの別物です。
もちろん乳とあるので牛乳も含まれてますが…
ん~、やっぱりややこしい

さて、別のもので並べて比較してみましょう。

比較

実は、「無脂肪乳」と「無脂肪乳」
「低脂肪乳」と「低脂肪乳」また違うんですね…

確かに脂肪を低くしたり、ほとんどゼロにしたり
してるのは同じなわけですが
原材料に大きな差があります。

内容を比較してみましょう。

商品名小岩井 無脂肪牛乳森永 無脂肪乳
種類別名称無脂肪牛乳加工乳
無脂乳固成分8.6%以上10.4%
原材料名生乳100%脱脂濃縮乳・脱脂粉乳、
生乳(50%未満)
栄養分 コップ1杯(200mlあたり)
エネルギー68cal84cal
たんぱく質7.0g8.1g
脂質0g0.4g
炭水化物10.2g12.0g
ナトリウム82mg90mg
カルシウム234mg290mg

※小岩井のほうはパッケージ表記が100mlあたりなので倍で計算

あれ?生乳100%の無脂肪牛乳のほうが
体に良さそうなのに
加工乳のほうが栄養素が高い…

このあたりについては
加工乳に生乳以外の成分などが入っているのも
理由の一つだと思います。

加工乳や乳飲料=悪い?


そう見えるかもしれませんが
必ずしもそうではないと思います。

果物ジュースでいうと
生搾りが生乳
ストレートジュースが牛乳
濃縮還元のジュースが加工乳
といったところでしょうか。

粉ミルクとかもそうですよね。
母乳以外は牛乳でいう生乳とは言えないわけで…

もちろん、こだわりがあって
うちは自然派だ!
子どもは母乳のみで育てる。
ジュースはあげない、あるいは生搾りのみ。
牛乳は種類別でいう「牛乳」以外は買わない
という人もいると思います。


それはそれで本来の味などを
大事にされてるんだと思うので
良いことだと思います。

ただそれだとコストがかかるのは事実ですからね。
各家庭ごとに選択肢が
あっていいんじゃないかと思います。

とにかく「牛乳」を買っていると思っていたら
「加工乳」、「乳飲料」だったということを
避けるためにもパッケージや成分表示は
しっかり確認してください
ね。

で、結局どれを選べばいいの?

・できるだけ牛乳本来の味をそのまま楽しみたい
・加工されているものは苦手

・なんとなく不安
という方は種類別で
牛乳、成分調整牛乳

さらに脂肪分を抑えたいという方は
低脂肪牛乳、無脂肪牛乳
などを選びましょう。

ダイエット中の方やカロリーが気になる
でも自然派という方に向いてますね。

ただ、さっきも書きましたが
パッケージの見間違いには注意してくださいね。
低脂肪と思って買ったら
加工乳、乳飲料はよくあることです。


なお「牛乳」は加工乳、乳飲料に比べて
少し価格は高くなります。

逆に
・少しでも安いほうがいい
・栄養成分が牛乳とかわらないなら原材料とか気にしない

という方は加工乳、乳飲料でいいと思います。

特に「特濃」とかはコクがあるので
乳飲料とわかっていても特濃が良い
という人も多いんじゃないでしょうか。

牛乳ってふだん買わない人は全く買いませんが
ご家庭によっては毎日消費するところも多いので
この金額差は結構響いてきますよね。

また料理やお菓子に使う場合は
コクなどを出したいなら
低脂肪、無脂肪は避けましょう。

牛乳に限らず
今選んでいる食品はこの先の自分たちの体をつくる
もとになるものです。

日々、買い物するものを何となく買うのではなく
内容などを正しく理解した上で
自らが選択して
自分たちにあったものを選びたい
ですね。

牛乳を飲んだあとは忘れず歯磨きをフッ素予防も効果的

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