手足口病。
保育園に子供を通わせていて最もかかってほしくない病気No.1と言っても過言ではない恐ろしい病気。
「手足口病の重症化すると、具体的にどうなるか知りたい」
「手足口病にかかりたくない」
そういった方に読んでもらい、少しでも手足口病の大変さを知ってもらえればと思い書いています。
毎年流行する病気で、夏風邪の一種とか言われてますが、ただの風邪とは比べ物にならないくらい大変な病気です。
大変とかの一言で片づけられるレベルの病気ではないです。
地獄です…
もう一度言います。
手足口病は大人が感染すると地獄です。
今、もし、この記事を読んでくださっている方で、お子さんが手足口病にかかっているようなら今すぐ自分たちが感染しないように対策をしてください。
2018年夏、娘が保育園で感染。
その後、夫婦にも感染。
家族でとんでもない目にあいました。
ネット検索で調べてみると、大人の重症化に関して書かれている記事も見ますが、実際にかかったの?というような記事もあります。
大人の症状がかなり軽めに記載されている印象です…
ちなみに僕は完治に約半年かかりました。
誤解のないようにお伝えしておくと、この半年というのは「爪のはがれが完治するまで」です。
「いやいや、半年っていくらなんでもかかりすぎでしょ?」って思うかもしれませんが本当です。
重症化した場合、ほんとに地獄…
二度とかかりたくない病気です。
この記事は手足口病に大人が感染し、重症化するといかに大変かということを書いています。
手足口病とは…
手足口を中心に水泡性の発疹が出るウイルス感染症。
7月頃がピークとされています。
手足口病(hand, foot and mouth disease:HFMD)は、その名が示すとおり、口腔粘膜および手や足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性ウイルス感染症で、1950年代後半に認識されたウイルス性発疹症であり、我が国では1967年頃からその存在が明らかになった。本疾患はコクサッキーA16(CA16)、CA6、エンテロウイルス71(EV71)などのエンテロウイルスが原因ウイルスである。
引用元:国立感染症研究所
具体的な症状(自分たちの場合)
手足口を中心に発疹が出る
↓
また、口内炎も大量にできる
↓
それに伴い、猛烈なかゆみ・痛み(約1か月間)、高熱も出る
※熱は最初の数日間のみ
↓
皮がめくれだす(約1か月後)
↓
忘れたころに爪がはがれだす(約3、4か月後)
↓
爪が生え変わりようやく完治(半年後)
※人によって完治までの進行速度が違います。
感染経路
主に3つです。
気を付けていても子育てする上で避けにくいものばかりです。
飛沫感染
せき、くしゃみなど
子供の世話をする上で抱っこしている時など、至近距離であびる可能性があります。
接触感染
直接肌が触れた場合
特にお風呂など要注意です。
でも触れるしかないし…って話ですよね。
また、お子さんが感染し、かゆみ止めを塗ってあげた後の手も要注意です。
糞口感染
ちょっと汚い話ですが、子供のウンチの処理をしたあと、手洗いなどがおろそかになった場合、高確率で危険です。
その手で何か食べ物や飲み物を飲んだ時に…という流れです。
この糞口感染が厄介で、お子さんが治りかけ、または治ったと思ってからも要注意です。
治ったと思っている子供のウンチからは、1か月程度はウイルスが含まれている可能性があります。
自分の子供の処理だと手洗いが水洗いだけでいいとか適当になりがちです。
感染後1か月間は、手洗いはいつも以上に徹底してください。
ワクチン、予防薬はなし
熱は解熱剤。
発疹はかゆみ止めは処方されるものの、手足口病そのものはワクチンがなく、ひたすら自然治癒しかありません。
また感染を予防するための薬もありません。
ワクチンか予防薬ができるのを切に願います。
手足口病は何度もかかる…
残念ながら手足口病は一度感染したからといって、もうかからない病気ではありません。
特に保育園などでは集団感染リスクが高いので、毎年かかる可能性もあります。
手足口病 [子供と大人の症状比較]
まず子供と大人の比較表をご覧ください。
子供 (当時2歳の娘の場合) | 大人 (妻と自分の場合) | |
熱 | 38℃くらい 3~4日程度 | 一時40℃を超える熱 2~3日程度 |
発疹 | 手足口を中心に各部位 10~20個程度 | ほぼ全身 各部位20~30個程度 |
かゆみ | かなりかゆくて泣き出す | まともに仕事できない 夜も眠れない |
痛み | のどの痛みがひどい 発疹の痛みはそこまでない | 指先や足先に激痛 普通に歩くのが困難 ペットボトルが開けられない 唾を飲み込むだけで激痛 食べ物食べられない |
口内炎 | 食べ物が食べられなくなり 豆腐、ゼリーなどしか食べられなくなる | 唾を飲むだけでも激痛 扁桃腺が腫れた時のもっと酷い状態 |
爪のはがれ | 発疹が落ち着いたころにはがれ出す | 数か月後、忘れたころにはがれる |
休んだ期間 | 保育園 1週間 ※登園許可証が必要 | 2、3日(熱のあった期間のみ) |
完治までの期間 | 1か月程度(発疹は約2週間、その後、爪はがれ) ※症状が治まっても約1か月は感染リスクあり(糞口感染) | 半年(発疹→皮のめくれ→爪がはがれ完治まで) |
比較すると、大人の方が重症化しているのがわかっていただけると思います。
ちなみに子供の皮のめくれはほとんどありませんでした。
【痛み、皮のめくれ】が大きな違いです。
では比較表を個別に説明していきます。⠀
手足口病 [子供(当時2歳の娘)の場合]
熱、のどの痛み
熱は38℃程度なので、普通の風邪と変わりません。
お尻から入れるタイプの解熱剤を何度か使用しました。
のどはひどくなると、痛みで食べ物を飲み込めないようになるので
短期間ゼリーなどしか食べられませんでした。
かなりかわいそうな状況で、食べたいのに食べられずに泣く子供の姿は見ていて辛かったです。
発疹、かゆみ
体の部位ごと(腕、手、足、足裏など)に10~20個は出ていました。
軟膏なども処方してもらいましたが、劇的な効果はないので塗ってもすぐ「かゆい、かゆい」と言ってました。
泣きながら、かきむしる姿が辛かったです。
※手足口病を画像で検索してもらうとすぐ出てくると思いますが、見た目が衝撃的なものもあるので閲覧注意してください。
保育園
感染症などに厳しい園では大変です。
うちの娘が通っている園では1週間ほど休まないといけなくなり、病院で登園許可証も
書いてもらわないといけませんでした。
そうなると子どもの世話をするために両親のどちらかもずっと休まないといけなくなります。
仕事をしていると本当に困るのですが、園児への集団感染リスクを考えると園の対応が正しいです。
保育園の先生方は、日々こういう感染リスクとも戦っている状態です。
ほんとに大変な仕事だと思います。
自分たちも常にそういったリスクと背中合わせですからね…
手足口病 [大人が感染するとまさに地獄…]
大人は重症化すると、発疹の数も子供より多く症状も重くなります。
もちろん全員が全員、重症化するわけではありませんが、うちは妻も僕も見事に重症化しました…
大人は手足口の発疹だけじゃない
子供は病名通り、手・足・口が中心ですが妻と僕の場合、ほぼ全身に尋常じゃない数の発疹が出ました。
指先から手のひら、手の甲、腕、肩、背中、お尻、足の裏、耳、まぶた、首、かお、頭皮などなど。
どこが手足口病だと言いたいです…
大人はかゆみ、痛みが尋常じゃない
かゆみがかなり強く、まともに仕事できなくなるレベルです。
平常心が保てなくなり、常時どこかかゆい状態になります。
夜もまともに眠れません。
また、かゆみの後に水疱が破れて激しい痛みもでてきます。
手足のまめがつぶれた時のような痛みでじんじんします。
特に指先がひどく、何かに触れるだけで痛むのでこれが一番大変。
親指から小指、手のひら、手の甲まで、手だけでも相当数の発疹です。
激痛でペットボトルのフタとか、ジュースの缶とかが開けられなくなります。
僕の場合、パソコンを使う仕事をしているので、キーボードで何か文字を打つ度に指がじんじんするのを我慢するしかありませんでした。
全身が神経過敏のような状態になっていて、少しの摩擦や刺激が日常の何倍にも感じられます。
足も歩くだけで激痛なので普通に歩くことができません。
足裏が、まめが何十個もつぶれたような痛みがあります。
お尻にできていると椅子に座るのも痛いです。
僕の場合デスクワークが主なので常時ヒリヒリしていました。
そんなヘトヘトの状態でようやく家に戻り、お風呂でストレス発散…
とはいきません。
シャワー、お風呂も地獄です…
体を洗うことがものすごい刺激に感じるので、全身がヒリヒリしてリラックスタイムにはなりません。
かゆみと痛みで睡眠不足、イライラがつのりパフォーマンスが落ちます。
また、歩くのも痛みで遅くなり、とにかくストレスだらけの日々になります。
大人が休めるのは高熱の間だけ
仕事に関しては、高熱の時はさすがに休みましたがその間だけです。
見た目や、周囲への感染リスク、痛みなどを考えるともっと休みたいところですが、残念ながら、手足口病にかかったからといって会社を休んでいい規定などは特にありません。
インフルエンザよりはるかに長引くし、感染を広げないためにも休ませる社会であるべきだとは思います…
人に移してしまうかもしれないということで、マスクをして、周囲の目を気にしつつ
かゆみと激痛に耐えつつ、仕事をこなす必要があります。
大人は手足などの皮がめくれだす
長い長いかゆみと痛みの次は、今度は皮のめくれがはじまります。
皮がめくれて特に指先、足先が大変なことになります。
足裏の角質ケアをしたことありますか?
液体に足をつけてしばらくするとベロベロにめくれてくるあの状態です。
手足を中心に発疹のあった箇所がめくれてきます。
僕の場合、頭皮にも発疹がでていたので、頭皮もめくれてフケがいっぱい出ている
ような状態になりました。
鏡を見るのが嫌になり、外に出るのも嫌になりますが、それでも休むことはできません。
大人は爪がはがれる
発疹もなくなり、皮もめくれおわり、ようやく普通の日常が訪れたと思いきや、今度は忘れたころに爪がはがれてきます。
ただ、爪がはがれるといっても、新しい爪が生えながら古い爪がはがれていくので
痛みはあまりありません。
手足口病 [さらに重症化する場合も…]
これだけ大変な手足口病ですが、さらに重症化する可能性があります。
手足口病は、抗ウイルス薬はないため、かかった場合は、熱を下げたり、発疹の痛みを抑えたりする解熱鎮痛剤による対症療法が中心となります。多くの場合は、一週間程度で治っていきます。 ところが、なかには「髄膜炎」「小脳失調症」「脳炎」といった中枢神経系の合併症や、「心筋炎」「神経原性肺水腫」「急性弛緩性麻痺」などを引き起こすケースもあります。
引用元:サワイ健康推進課(沢井製薬)
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手足口病はかかってしまうと本当に大変な病気です。
でも、まだまだ手足口病なんて「子どもの病気でしょ?」と思っている方も多いです。
怖いのはネットでも、重症化の情報がまだまだ少ないことです。
ここまで読んでいただけた方には、大人が感染するといかに大変か、ご理解いただけたかと思います。
もし、ご家族が感染した時はしっかりと感染予防をしてください。
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